MPI海外チャプターとつながる企画の第3弾としてご紹介した、ヨーロッパを中心としたネットワーキングイベント。今回はポーランドチャプターが主催して1月14日(金)の18時(日本時間)より開催されました。
【概要】
【アイスブレイク】
MPI EMEAディレクターのFederico Toja氏の開会挨拶に続いて、アイスブレイカーとしてゲームが開催されました。数名のグループ内で、誰か一人が与えられたお題で2分程度のスピーチを行い、それをその他のメンバーが評価。次に別の人がスピーカーとなって同様に進めていくというものでした。
MPIポーランドチャプター・プレジデントのMonika Dymacz氏の指示に従って、参加者はひとまず今回のイベントプラットフォームを離れ、ZOOMにログイン。そこでゲームのルール説明を受けた後、4~5人ずつブレイクアウトルームに振り分けられました。
私はRoom4に振り分けられ、同じルームには、モロッコ、ブラジル、バリなどからつないでいるMPIメンバーがおりました。(バラエティに富んだロケーションが意外でした!)ここからさらに、新たなURLとログインコードが与えられ、別のゲームサイトにログインしなければならなかったのですが、それがちょっとしたハードルになってしまった模様。ゲームのルームに入室できず、メンバーがそろわない状態がしばらく続きました(入室した!と思ったら、赤ちゃんが泣きだして退室してしまったり💦)。
一度ゲームを始めたところ、なぜか次のスピーカーが割り振られないという事態が生じ、もう一度ゲームをやり直したりもしました。ログインのし直しにさらに時間がかかり、「40分もある!」と思っていたゲームの時間は、あっという間に終了。なぜか2度とも一番乗りでルームに入室した私は、2度とも最初のスピーカーに割り振られたのですが、結局、どんな評価をしてもらったのかわからないまま、ゲームオーバー。
でも、このゲームの目的はアイスブレイクですから、こういうバタバタも失敗も、参加者のカタさが氷解したのであればOKでしょう!
【ウェビナー】
アイスブレイクのゲームの後は、全員がイベントのプラットフォームに戻り、ウェビナーに参加しました。テレビ司会者のRobert Jarek氏をモデレーターとして迎え、5人の識者がパネリストとして登場。今回のイベントプラットフォームであるMeeting15のCEOをはじめ、イベント企画運営会社のCEO、ホテルのジェネラルマネージャー、シャープ/NECディスプレイソリューションの東欧地域ディレクター、イベントコーディネーターの皆さんが、それぞれの立場からハイブリッド・イベントについて語りました。
「2008年にリーマンショックが起きたときにも、イベント業界は大きな打撃を被り、もうこれまでのように企業イベントは開催されないとささやかれましたが、そんなことはなかった。あの事態は、企業が自社開催するイベントの意義や質を見直すきっかけとなり、イベントの規模は小さくなったけれども、以前よりも多くの件数が開催されるようになった。コロナ禍の現状は、イベントの開催頻度は落ちているが、我慢のとき。ハイブリッド型の浮上によって、小さなリアル会場を結ぶことができるようになったいま、イベント開催のハードルは下がり、演者、参加者のバラエティは、以前と比べて格段に増やすことができる。」
「ハイブリッド型は、災害などの不測の事態にも対応しやすいという特徴もあります。実際に昨年起こったことですが、6月に東京で開催予定のリアル型のカンファレンスがあり、ちょうどそのころ、大きな台風が東京に上陸することがわかりました。参加者の移動も困難となり、開催が危ぶまれましたが、ハイブリッド開催に移行することで、この問題を解決できました。」
「ハイブリッド開催は、企業内で参加できる従業員のすそ野を広げることにもつながります。リアル型だと開催地へ赴かなければならず、そのことに意義を見出せない者もいます。また、社内の成績優秀者でない者でもイベントに参加することができます。ハイブリッド型では、従業員全体に広く公平に参加の機会を与えることができるのです。」
「ハイブリッド開催によってコストが抑制できるか、といえば、必ずしもそうではないことに留意すべきでしょう。ハイブリッド開催には、これまで以上に多くの機材が必要になります。ミキサーやカメラやステージや。それに伴って、バックステージのスタッフも増員せねばなりません。こうした技術面での事情から、ハイブリッド型のコストは嵩むことが多いですが、誰にでも参加する機会を与えられるという社会的側面のポテンシャルは大きいものがあります。ARをはじめとする新技術を盛り込むことで、オンライン参加でもあたかもその場にいるような臨場感を得ることができますし、この側面を看過してはならないでしょう。」
「ハイブリッド型のイベント開催が定着すると、アーカイブを利用してイベント終了後にイベントを体験できるという、新しい参加の機会が生まれます。つまり、リアル開催の場合よりもイベントを長期間にわたって提供することができるのです。」
「このように考えてくると、ハイブリッド・イベントの宝箱には、宝がぎっしり詰まっていると言えるでしょう。『私たちはまだハイブリッド開催経験に乏しい』と思わず、チャレンジすることが肝要。新しい時代が到来して、新しいルールブックが書かれようとしているわけですから。」
チャットに多くの質問が寄せられたせいもあって、このウェビナーは当初の予定を15分ほど延長して行われました。
また、随所に参加者を対象としたクイズが盛り込まれ、各回の正解者4名に、カラフルなオーディオヘッドフォンがプレゼントされました。参加者を退屈させず、エンゲージメントを高めるちょっとした工夫ですね。
【全体的に】
今回のイベントは、「ハイブリッド・イベントを語る」ことが明確に中心に据えられていました。ヨーロッパの各業界関係者のお話を大変興味深く聞きましたが、語っていることは、日本で語られることと非常に似ているという印象を受けました。それだけ、ハイブリッド・イベント開催にまつわる事項は、グローバルに違いがないということなのでしょう。これまで日本時間の深夜に開催されてきたヨーロッパのネットワークイベントですが、今回は東欧時間の午前中に開催されたこともあり、日本時間では18時の開催でした。今後もこのくらいの時間帯で開催してくれると参加しやすく、ありがたいですね。
これからもヨーロッパの同様なイベントは順次開催される予定です。ご興味がおありの方は、ぜひ参加してみてください。
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